愛犬の思い出

たくさんの幸せをくれた愛犬の思い出

毎年カレンダーを10月に購入して、年間の予定や家族の誕生日を書き込んでいます。
夫や子供、そして自分の誕生日に何歳になるかを書くのですが、愛犬の誕生日にも同じように何歳になるかを書いています。
今年も購入したカレンダーに来年の予定を書きました。
愛犬の誕生日には、27歳と。

生きていれば来年は27歳になっていた愛犬が亡くなって8年になります。
18歳の誕生日を迎えてから、何日生きたのだろうと指折り数えてみると39日でした。
賢いワンコだった愛犬は最後に「サンキュー」を表していったのだと思います。
まだ子犬だった頃、盲導犬を育てていた人が我が家に遊びに来て、我が家の愛犬を抱き上げてじっと目を見ました。

そして「この子は育て方を間違ってはいけない」と言ったのです。
というのも、普通は人間に目を見られると、目をそらすのだそうです。
ところが、我が家の愛犬はじっと見返して目をそらさなかったのです。
強い性格なので、家の中でボスになろうとするということでした。
アドバイスをしてもらったので、気を付けて育てました。
成長すると、旅行にも一緒に行きました。

マイカーの助手席に座る人が膝に大きめの枕クッションを置いて、その上に乗って出発。
下道を走っている間は周りを見ていましたが、高速道路になるとクッションの上でぐっすり寝ていました。
旅行先ではワンコも泊まれる宿に泊まって、楽しい思い出がたくさんできました。
病気になって動物病院に行くこともありましたが、ちゃんと分かっているようで、先生に吠えたりぐずったりせずにじっと我慢をしていました。
思えば、自宅でも無駄吠えを全くしないおりこうさんでした。

新幹線で実家の法事に行くときは、個室を利用して行ったこともあります。
途中で名古屋からスマップが乗ってきたのも忘れられない思い出です。
高齢になって、寝たきりになっても、おしっこやウンチを知らせてくれて、最期までおむつは使いませんでした。
それが良かったのか、床ずれも全くできなかったのです。
介護は夫と二人で24時間、たいへんでしたが、ちょうど定年で家に居るようになった夫がいてくれたので、助かりました。

普通は定年になると家に居場所がないと言いますが、愛犬の介護を一緒にしたことで、私は夫に感謝しています。
愛犬は最後に夫に、家に居場所を作って逝ったようにも思います。
たくさんの思い出は、語りつくせません。
「幸せをたくさんたくさん、ありがとう」という気持ちです。